今回のテーマは「人生で一番笑った瞬間」。
正直ハードル高いですが(笑)、今回は大学時代の思い出をひとつ。
当時、フィリピンに留学していた友達に会いに行ったときのこと。観光地はあまり行かず、地元の人しか行かないというビーチへ向かいました。
ローカルのバスやバイクタクシーを乗り継いで辿り着いたのは、近代から取り残されたような、でも雰囲気のいい田舎町。
自然そのままのビーチに、年季の入った小さなボートが数隻停まっていました。
「このボートで無人島まで行けるよ」と言われ、少し不安を感じつつも、若さと勢いで乗船。
その日は風が強く、沖に出るまで波が荒れていて、「しっかり捕まっててね」と言われた直後——明らかにヤバそうな波がこちらに向かってきました。
ドンッ。パシャーーン。
全員ズブ濡れ。
……と同時に、
友達が叫びました。
「あーーー!眼鏡がーー!!!」
見ると、
その友達のトレードマークだった眼鏡が、きれいさっぱり消失。さっきの波に、完璧なタイミングで持っていかれたらしい。
あまりにも漫画みたいな展開に、ぼくたちは腹を抱えて大爆笑。
本人はというと、これからフィリピンの大自然を裸眼0.1くらいで楽しむことが確定したのでテンションダダ下がり。
ローカルの人が優しく海に探しに行こうとしてくれましたが、さすがに必死で止めました。
今思えば、海外で眼鏡を失うのは相当不安だったはず。
でもあの一瞬の、あまりに出来すぎた光景は、今でも思い出すだけでちょっと笑ってしまいます。




