そというタイトルで始まった日記ではありますが、残念なが、我が家には立派な「家宝」と呼べるものはありません。
でも“宝物のように大切にしているもの”ならあります。
それは……ジャジャーン!こちら📖✨
——アダルトビデオ作品の台本です。
僕が初めてAVの現場に緊縛師として呼んでいただいたときに受け取ったもの。
緊縛を始めた頃に掲げた2つの夢——海外でのショー出演とワークショップ、そしてAV作品での緊縛。そのどちらも、2023年に叶いました。
スタジオに足を踏み入れ、監督に挨拶をして渡された台本。
ページをめくると、普段なら視聴のとき飛ばしがちなドラマパートにまで細かい指示がぎっしり。
「普段全く観てないけど、意外とこんなに作り込んでるんやな…」
と、ちょっと申し訳ない気持ちになりながらも、同時にワクワクが高まっていきました。
ただ、この日の僕の服装はあまりにもカジュアル。
現場スタッフさん全員から「全然緊縛師っぽくないね!」と突っ込まれ、
「そもそも緊縛師っぽいってどんな見た目やねん」と心の中でツッコミながら、でも確かに“そこらへんにいる兄ちゃん”にしか見えない自分は確かに緊縛師っぽくない😅
和服で風呂敷担いで現場入りしたら、果たして緊縛師っぽく見えたんでしょうかね?笑
そんなやり取りも束の間、いよいよ撮影本番。
女優さんの前に立ち、縄を手にした瞬間、場が一気に静まり返る。
監督、カメラマン、ADさん、メイクさん——大勢の視線が一斉に注がれました。
「縛り終えたら、そのまま撮影開始」
つまり縛るのにモタモタすれば、その分現場全体の進行が遅れる。
そのプレッシャーに、久しぶりに指先が震えました。普段なら“いつもの自分のリズム”で進められるのに、このときばかりは一手一手がヒリヒリするような緊張の連続。
求められる縛りは、それまで僕が積み重ねてきたものとはまったく違っていて、とても苦労しました。けれど、関わる全員で1日をかけて作品をつくりあげていく。その過程に立ち会えたことは、何にも代えがたい経験になりました。
その後、AV現場でのお仕事は数えるほどしかありませんが、この台本は——あの時の夢が叶った証。だから今も大切にファイルに挟み、保管しています。
僕にとっては、立派な家宝です☺️