乱れるたび

「もう…やだ…」

涙交じりのその声さえ、愛しくてたまらない。

優しく囁くだけ。


「じゃあ、やめてあげよっか？」

意地悪な問いに、ほんの一瞬の沈黙。

そのあと返ってくるのは、小さな、でも確かな声。


「…やめないで…」

――それが合図。


ゆっくり首に手を添えて、逃がさないように踏み込む。

脚を絡め、腰を固定しながら、舌先で甘く、深く、奥へ奥へ。

内側を暴いていく指先が、震えながら締めつけてくる。


「だめ、そこ…もう…」

嫌がる言葉とは裏腹に、

身体はとっくに、何度もとろけてる。


「壊れる…」って泣きそうな声で言ってるのに、

奥まで届くたび、もっと濡れて、もっと反応して、

自分でも止められないくらい感じてる。


そんなあなたが、可愛くて、愛しくて、

もっと、もっと壊したくなる。


「もう限界」って言葉を何度も超えさせて、

涙まじりに見上げてくるその顔を、

しっかり見つめながら、優しく囁く。


「偉いね。ちゃんと応えてくれて、ありがとう」


その瞬間、あなたの身体がふるふる震えて、

余韻の中で小さく笑う姿に、また欲情する。


心までは壊さない。

でも身体は、俺色に染めるから。

深く、濃く、甘く――そして狂おしいほどに。


選ぶ相手を間違えないで。

壊されるなら、ちゃんと愛されながら壊されるほうが、 ずっと幸せでしょ？
おいで。

あなたをとことん甘やかしてあげる。

 

――大智

 

 

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