俳句はそこまで詳しくありませんが、
昔からずっと好きだった句があります
永き日のにはとり 柵を越えにけり
(芝不器男)
芝不器男さんの一句なのですが、
僕はこの句が好きで、落ち込んだ時などに頭の中に浮かんできます
『永き日』というのは、春の季語
春の暖かくて、のんびりした日差しが差し込む中、
どこかの農家や庭先の、一匹のニワトリが柵を越えた、というだけの句
僕がこの句から受ける印象や、この句が好きな理由を書きます✏️
冬が明けて春になって、
日が差す時間が長くなった
日が長くなって、体感的には時間が引き伸ばされたような感じがする
時間が重くなったようにも、停滞しているようにも感じられる
穏やかで退屈な日
その瞬間、一匹のにはとりが柵を越えた
永遠に続くかのような時間が打ち破られて、
新しく時間が動き出した
説明下手ですが、こんな感じです🙇♂️
どんなに頑張って努力を重ねても、
ずっとこのままなのかな
同じ柵の中に閉じ込められたままなのかな
と思うことがたまにあって、
そうやって悩んでいる時にこの句が浮かんでくると、元気を貰えます
悲しいことがあると、
その瞬間に時間が止まって、
柵の中に閉じ込められる
悲しむだけ悲しんだ後は柵から出て
時間を動かしてもいいんじゃないかな
そんな風に背中を押してもらえる
僕は小説のみならず文学、芸術全般が好きなんですが、
それはただ綺麗とか美しいだけではなくて、
生きる勇気や元気を貰えるからです
皆様の元気が出るものも、良かったらいつか教えてください☺️